特定健診とメタボリックシンドロームの総合情報サイト

制度導入の背景
日本が世界に誇るべき国民皆保険を堅持し、将来にわたり、社会保障制度全般を持続可能なものとしていくため、年金、介護の改革に引き続いて、平成18年6月、いわゆる医療制度改革関連法が成立しました。

改 革の最大の特徴は、国民の安心・信頼を確保しながら、できるだけ生活習慣病にならないようにする。また、長期入院を是正し、できる限り在宅またはこれに近 い環境で暮らせるようにするなど、生活の質(QOL)を確保しながら、中長期的に医療費適正化を目指すとされたことです。そのため、国が示す基本方針に基 づき、医療保険者が新たに「特定健康診査(特定健診)・特定保健指導」を実施することになりました。

特定健診とは
今回の医療制度改革の基本的な考え方の一つに、生活習慣病に対する予防の重視があります。

現在、国民医療費の3 割が生活習 慣病で、死因別死亡率の6割が生活習慣病が原因となっています。不規則な生活習慣により肥満者が増加傾向にあり、その多 くが糖尿病、高血圧、高脂血症の危険因子を併せ持ち、危険因子が重なるほど心疾患や脳血管疾患を発症する危険が増大しています。

そ こで、個々の被保険者に対し、自主的な健康増進・疾病予防の取り組みをはたらきかけることが医療保険者の役割として重視され、そのため医療保険者にメ タボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目した生活習慣病予防のための健診・保健指導を実施することが決定されました。

食生活、飲酒、喫煙等さまざまな生活習慣の蓄積による糖尿病、高血圧などの生活習慣病を予防するためには、生活習慣そのものの改善が必要で、そのため健康管理、健康増進を目的に生活習慣そのものを改善して、発症を未然に防ぐことが求められています。

検査項目(必須項目)
  1. 1. 既往歴の調査(服薬歴及び喫煙習慣の調査を含む)
  2. 2. 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
  3. 3. 身長、体重及び腹囲の検査
  4. 4. BMI(BMI=体重(㎏)/身長(m)2)の測定
  5. 5. 血圧の測定
  6. 6. GOT、GPT及びγ―GTPの検査
  7. 7. 中性脂肪、HDLコレステロール及びLDLコレステロール量の検査
  8. 8. 空腹時血糖及びHbA1c検査
  9. 9. 尿中の糖及び蛋白の有無の検査

【腹囲】

ヘソの高さのお腹の周囲=立位臍高部(りついさいこうぶ)を測った数値で、男性85cm以上、女性90cm以上だとメタボリックシンドロームの可能性が高いと判断される。

【血圧】

収縮期血圧130mmHg以上、且つ/または拡張期血圧85mmHg以上だとメタボ予備軍と診断される。

【BMI】

体脂肪量を表す数値。体重(kg)÷身長(m)の2乗で計算する。男性の場合20~25、女性は19~24の範囲が正常とされ、男女とも30以上になると肥満とされる。

【尿検査】

尿タンパクと尿糖

【血中脂質】

中性脂肪:150mg/dl以上 HDLコレステロール:40mg/dl未満

【血糖】

空腹時血糖値100mg/dl以上

検査項目(選択項目)
医師が必要と判断した場合は次の項目も検査が行われます。

  1. 1. 心電図検査
  2. 2. 眼底検査
  3. 3. 血液検査(ヘマトクリット値、血色素量〔ヘモグロビン値〕、赤血球数)
階層化のステップ
ステップ1:腹囲とBMIで内臓脂肪蓄積のリスクを判定
腹囲:男性は85cm以上、女性は90cm以上 → (1)
腹囲:男性は85cm未満、女性は90cm未満、かつBMIが25以上 → (2)ステップ2:検査結果、質問票より追加リスクをカウント
1.血糖…空腹時血糖値が100mg/dl以上またはHbAicが5.2%以上または薬物治療中
2.脂質…中性脂肪が150mg/dl以上またはHDLが40mg/dl未満または薬物治療中
3.血圧…収縮期の値が130mmHg以上または拡張期の値が85mmHg以上または薬物治療中
4.喫煙歴ありステップ3:ステップ1、2から対象者をグループ分け
(1) の場合:1~4のうち、2つ以上該当で「積極的支援」、1つは「動機づけ支援」を行う。
(2) の場合:1~4のうち、3つ以上該当で「積極的支援」、1~2つは「動機づけ支援」を行う。ステップ4:以下の条件を踏まえて保健指導レベルを確定
前期高齢者は、積極的支援の対象となった場合でも動機づけ支援とする。
血圧降下剤などを服薬中の人は、医療保険者による特定保健指導の対象としない。
医療機関では、生活習慣病管理料、管理栄養士による外来栄養食事指導料、集団栄養食事指導料などを活用することが望ましい。
特定保健指導とは
特定保健指導は、階層化により「動機づけ支援」「積極的支援」に該当した人に対してのみ実施されます。
特定保健指導の目的は、対象者が自分の健康状態を自覚し、生活習慣の改善のための自主的な取り組みを継続的に行うことができるようにすることにあり、対象者が健康的な生活に自ら改善できるよう、さまざまな働きかけやアドバイスを行います。動機づけ支援・・・生活習慣の改善を促す原則1回の支援が受けられます。
医師、保健師、管理栄養士らの指導のもとに行動計画を作成し、生活習慣改善に取り組めるように、専門家が原則1回の動機づけを行います。計画どおり効果が出ているかなどを評価します。
[例:個別支援、グループ支援など]積極的支援・・・3ヵ月以上、複数回にわたっての継続的な支援が受けられます。
医師、保健師、管理栄養士らの指導のもとに行動計画を作成し、生活習慣改善に取り組めるように、専門家が3ヵ月以上の定期的・継続的な働きかけを行います。計画どおり効果が出ているかなどを評価します。
[例:個別支援、グループ支援、電話、Eメールなど]
特定保健指導の実施
特定健診の結果(以下の診断基準)により、受診者は「情報提供」「動機付け支援」「積極的支援」の3区分に階層化され、「動機付け支援」「積極的支援」に区分された人を対象として特定保健指導を実施します。詳しく見る
特定保健指導の内容
 特定保健指導は「情報提供」、「動機付け支援」、「積極的支援」によって行います。
メタボリックシンドロームとは
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の名前の由来は、メタボリック「METABOLIC」は、代謝を、シンドローム「SYNDROME」は、症候群という意味です。

メタボリックシンドロームは、内臓脂肪型肥満と高脂血症・高血圧・高血糖などの危険因子が集まった状態をメタボリックシンドロームと呼ばれております。

こ のメタボリックシンドロームの危険因子は、一つひとつの場合、小さくてもいくつか重なることによって、動脈硬化へと危険な状態へと進展してしまいます。 メタボリックシンドロームは、必ず内蔵脂肪型肥満が含まれており、残り高脂血症・高血圧・高血糖のうち2つ以上含まれるとメタボリックシンドローム(内臓 脂肪症候群)と診断されます。

日本では中高年の男性の2人に1人、女性の5人に1人に見られる症状であり、その数は1000万人以上だと言われています。

メタボリックシンドロームの診断基準
特定健診は、タボリックシンドロームの該当者や予備群の発見を重視した健診内容になっています。そのため、メタボリックシンドロームの診断基準が用いられています。主な診断基準は下記の4つです。
必須項目

■内臓脂肪型(腹腔内脂肪)蓄積

ウエスト(おへその位置)周り
男性・・・85cm以上
女性・・・90cm以上
選択項目
上記と以下のうち2項目以上

■高脂血症

中性脂肪値・・・150mg/dl以上
HDLコレストロール低値・・・40mg/dl未満

■高血圧

収縮期血圧・・・130mmHg以上
拡張期血圧・・・85mmHG以上

■高血糖

空腹時高血糖・・・110mg/dl以上

HbA1c 40
腹囲(ウエストサイズ)が基準値を超え、さらに高脂血症、高血圧、高血糖のうち2つ以上の診断基準に引っかかる場合メタボリックシンドロームと診断されます。特に腹囲(ウエストサイズ)はシンプルで一番の目安となる診断基準です。

正しいウエストの測り方

男性85センチ、女性90センチ以上だったらメタボ

さて、メタボリックシンドロームの診断基準の一つになっている腹囲(ウエストサイズ)。 通常CTスキャンで内臓脂肪を測定し、内臓脂肪面積100c㎡になるとメタボリックシンドロームと診断されます。この内臓脂肪面積100c㎡に相当する数値が男性腹囲85センチ、女性腹囲90センチとされているため、腹囲を診断基準にしています。 腹囲(ウエスト)とは、ヘソの高さのお腹の周囲=立位臍高部(りついさいこうぶ)を 測った数値のことです。

測り方

① 緊張せずリラックスしてまっすぐ立つ。両腕は自然に下げておく。
② お腹を膨らませたり、へこませたりせず軽く呼吸する。
③ 巻尺を使いヘソの高さで水平に胴回りを測る。
結果が、男性85センチ、女性90センチ以上だった場合、メタボリックシンドローム (内臓脂肪症候群)になる可能性が高いと診断されます。さらに、血糖値、血圧、脂質の 3つの判定項目のうち2項目で規定の検査値を超えた場合、メタボリックシンドロームと 診断されます。

メタボリックシンドロームの予防
メタボリックシンドロームの必須項目は、内臓脂肪型(腹腔内脂肪)蓄積です。簡単に説明するとウエストの周りに脂肪がどれぐらい蓄積されているかどうかってことです。

以前、自分が太っているかどうかを判断するには、標準の体重と比較したりBMIなどの数値を判断材料にしていました。ですが、医療の進歩により 単純な数値の比較では、なくお腹の中にある内蔵脂肪の量が問題になり始めました。

その結果、男性は、ウエストが85cm以上、女性は、90cm以上の方は、CT検査で内脂肪を検査することにより、内臓脂肪型の肥満かどうかを知ることができます

運動習慣

内 臓脂肪を減らすためには、日頃から体を動かす習慣を身につけておくことが大切です。活発な身体活動を行うと、消費エネルギーが増えたり、身体機能 が活性化したりすることにより、血糖や脂質がたくさん消費されるようになり、内臓脂肪が減少しやすくなります。その結果、血糖値や脂質異常、高血圧が改善 されて生活習慣病の予防につながります。

また、運動によって消費エネルギーが増加し、体力が向上すると、生活習慣病にかかりにくくなります。さらに、転びにくくなるなどの効果や、転倒によって骨折し、介護が必要となることを防ぐ効果もあります

食生活の改善

食べ過ぎや欠食などの乱れた食生活は、内臓脂肪をためる原因になります。これを防ぐためには、食生活の改善が欠かせません。バランスのとれた適切な量の食事を心掛けるとともに、食事をする時間や食べ方などにも注意し、1日3食規則正しく食べましょう。

バランスの良い食生活を実践するための目安として「食事バランスガイド」が示されています。

禁煙しましょう

「百害あって一利なし」といわれるたばこは、多くの有害物質を含み、健康にさまざまな悪影響をおよぼします。喫煙は、がんにかかりやすくするだけでなく、動脈硬化を進行させ、脳卒中や虚血性心疾患のリスクも高めます。

メタボリックシンドロームの予防には、禁煙を実行しましょう。禁煙には、本人の努力だけでなく、まわりの人のサポートも大切です。

クスリによるコントロールは適切に

すでに、糖尿病や高血圧症、高脂血症になっている場合には、生活習慣の改善に加えて、薬によるコントロールが必要なこともあります。治療で必要な薬は医師と相談の上で適切に使用しましょう。「薬を飲めば安心」ではなく、生活習慣の改善をあわせて行うことが大切です。

現在、薬を使用している人で、症状が出なくなったり、検査値が良くなってきた場合や、薬が合わないと感じた場合なども、勝手に薬の使用を中止してはいけません。必ず医師と相談しましょう。また、おくすり手帳で自分が飲んでいる薬がわかるように管理しましょう。

健康対策
健康とは実はとても広い意味をもつ言葉です。WHO(世界保健機関)の定義によると「身体的・精神的・社会的に完全に良好な状態であり、たんに病気あるいは虚弱でないことではない。」とあります。

私たちが通常健康か、もしくは健康でないかというときには風邪をひいているとか、怪我をしているとかの身体的な側面を考えますが、本当の意味での健康は精神的な側面や社会的な側面まで考える必要がありそうです。しかしながらよく「人間は健康が一番」と言うように身体的な健康がやはり基本です。このサイトでは主に身体的な健康を維持するための対策について考えてみます。

食事のとり方による健康対策
「医食同源」という言葉があるように、毎日の食事をきちんとおいしく食べることは薬を飲むのと同様に心身を健康にしてくれます。この食生活で気をつけるべきポイントには食事の量、質、摂る時間帯などがあります。以下に健康の為に普段から食事をする際に気をつけておくポイントをまとめました。

炭水化物と脂の摂り過ぎに注意する

炭水化物と脂は脂肪として蓄積されやすいので、摂りすぎには気をつけましょう。代表的な炭水化物はご飯やパンや麺類などの主食と芋類です。炭水化物の量を少なめにし、脂肪になりにくいたんぱく質や食物繊維の比重を増やせば、摂りすぎを防ぐことができます。特に夜寝る前の食事は炭水化物の量を減らしたほうが太りにくいです。

食事に20分以上時間をかける

満腹感を感じるのは食べ始めてから20分後だといわれています。これは、脳の視床下部にある満腹中枢が働き始め、脳に情報が達するまでそれだけの時間がかかるためです。 ファーストフードなどて10分以内で食事を済ませてしまうと満腹間を感じる前に必要以上の量を食べてしまう恐れがあります。時間をかけて食べれば食べすぎを防ぐことができるし、消化吸収もスムーズになります。

食事を摂る時間帯で量と内容を調整する

夜は体を休める時間帯なので、遅い時間帯に食事をすると脂肪として体に蓄積されやすくなります。できれば寝る3時間前までには夕食を済ませることが理想的ですが、現実的には仕事をしていると規則的に夕食を食べることが難しい場合も多々あります。その場合は時間帯によって食事の量や内容で調整しましょう。 例えば夜8時頃だったら脂質の少ない和食にしてご飯は軽めにする。夜9時過ぎだったら炭水化物のご飯やパンを控えて野菜とたんぱく質のみとる、夜10時になってしまったら消化のいい野菜スープを一皿にするなどです。

清涼飲料水を控えて水やお茶を飲む。コーヒーはブラックで飲むかダイエット甘味料を使用

普段自販機でなにげなく買っている缶ジュース、コーラ、缶コーヒー類には砂糖が多く使われています。ラベルに記載されている栄養成分表示をチェックしてみてください。 例えば100ml当り30キロカロリーの清涼飲料水(500mlペットボトル入り)は150キロカロリーです。1日に何本もこうした砂糖の入った清涼飲料水を飲めば、かなりのカロリーを摂ることになってしまいます。これをお茶やお水に変えるだけで、余分なカロリー摂取を減らすことができます。 最近はダイエット甘味料を使用した低カロリーやカロリー0をうたった飲料が増えているので、これらの飲料も上手に取り入れましょう。

食事を抜かない

食事を抜くと生活が続くと、空腹にそなえて体が脂肪をためやすい状態になります。また、 ダイエット中だからといって摂取カロリーを抑えすぎると基礎代謝量が下がります。基礎代謝量が下がるとエネルギー消費量が少なくなるので、もとの食事量に戻したときリバウンドしやすくなります。  3度の食事の中で特に朝食は、脳と体が活動を開始するための重要な燃料であるだけでなく、代謝を効率的にアップさせるために必要な食事です。代謝を活発にするためにも、欠かさず食べるようにしたいものです。時間がない場合は、バナナやジュースなど簡単に摂れるもので代用しましょう。

間食は賢く摂る

間食(おやつ)は時間と量に気をつけて、足りない栄養素を補えるようなものを取り入れましょう。いっさい間食を 禁止してしまうとそれがストレスになり、あとで衝動食いにつながる可能性があります。一日に摂取するカロリーを考慮しながら食べることをおすすめします。

運動による健康対策
内臓脂肪を燃やすには運動を取り入れるのが効果的です。内臓脂肪は体脂肪よりエネルギーとして燃えやすいので、食事のとり方と組み合わせることで確実に内臓脂肪を減らすことができます。特定健診でメタボリックシンドロームだと診断されたら、運動を積極的に取り入れることをおすすめします。また適度な運動は精神的にもよい効果をもたらします。

運動を取り入れて太りにくい体質に

運動をつづけていると筋肉の量が増え、基礎代謝がアップします。 基礎代謝とは生きるために必要な最低限のエネルギーを作り出す、つまりカロリーを消費する働きのことをいいます。 基礎代謝が高いと、それに比例して消費されるカロリーも多くなります。 しかし、基礎代謝は年齢を重ねるとともに落ちていきます。つまり、20代に基礎代謝で消費できたカロリーが50代になると消費できなくなってしまうのです。ですので、20代と同じ食生活を50代になっても続けていると、自然と太っていきます。太りやすくなったなと思ったら、積極的に運動を取り入れて基礎代謝をアップさせ、エネルギーが燃えやすい体質に改善しましょう。 あまり激しい運動はかえって長続きしない場合がありますので、まずは毎日の軽い散歩とか、ダンベル体操などからはじめてみてはいかがでしょうか。

毎日の日常生活でつづけられる運動

時間がなくて運動する機会が少ない、または運動が苦手だという場合は、普段の生活で少し工夫することで運動量を増やすことができます。

■エレベータやエスカレーターを使わず階段を使う。
■タクシーや自転車を使わず徒歩にする。
■通勤時に目的地より1駅前で降りて歩く。
■昼休み時間に会社周辺を歩く。
■歩くときはゆっくり歩くより早歩きにする。
■シャワーから入浴に変える。
■普段買い物するお店より遠いところにお店に足を伸ばす。
■休日は外に出て公園を散歩したり、ウインドウショッピングをして体を動かす

30分以上有酸素運動を続けると脂肪が燃える

普段の生活で運動量を増やすことも大切ですが、それにプラスして、早足ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動(30分以上)を週3回続けると、脂肪がより効果的に燃えます。脂肪が燃え始めるのは運動を始めて20分~30分たってからです。 運動を開始したときは主にブドウ糖がエネルギーとして燃やされますが、しばらくすると脂肪細胞の分解を促進するホルモンが分泌されはじめ、脂肪が筋肉に運ばれエネルギーとして使われ始めるのです。有酸素運動を続けると、脂肪が燃えやすくなるだけでなく、心肺機能を高め足腰も鍛えることができます。

禁煙による健康対策
日本以外の先進国では喫煙者数が減少する傾向にあります。日本でも、駅などの公共スペースなどでの禁煙エリアは拡大していますが、まだまだ高い喫煙率で推移しています。 WHOの発表によると、成人男性ではアメリカ25.7%、イギリスが 27.0%であるのに対して、日本は52.8%と高くなっています。成人女性の場合は、先進国の23.2%に比べ13.4%と低くなっています。しかし、若年層の20歳代と30歳代では、16%台と、ほかの年代に比べ高い喫煙率になっています。

タバコの健康被害について

喫煙することで肺がんなどのがんによる死亡率が高くなるとはよく知られています。タバコを吸わない人のがんによる死亡率を1とした場合、男性では喉頭がんが32.5倍、肺がんは4.45倍になります。女性でも、喉頭癌で3.29倍、肺癌は2.34 倍になりますす。しかし禁煙して10年経つと、タバコを1本も吸ったことがない人の1.4倍までにリスクが減少するのです。 今から禁煙しても決して遅くはないのです。また、喫煙はがんばかりでなく、肺気腫や慢性気管支炎、ぜんそくといった呼吸器疾患、高血圧、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞や脳出血などのリスクを高めます。 今すぐにでも禁煙を始めましょう。

受動喫煙について

他人のタバコの煙を吸い込むことを、受動喫煙と呼びます。小さい子供や、いつもタバコの煙にさらされている人は、時に重大な被健康害をもたらすことがわかっています。受動喫煙は、成人の慢性呼吸器疾患に罹患するリスクを25%(10~43%)、小児の急性呼吸器疾患に罹患するリスクを50~100%も増加させるのです。受動喫煙により、肺がんのリスクも高まるといわれています。 喫煙者の両親をもつ子供は、呼吸器疾患にかかるリスクが高くなります。子どもと接する時間の長い母親の喫煙のほうが父親の喫煙より影響が大きくなります。影響が母親より小さい父親の喫煙でさえ、子供の呼吸器病発症のリスクを増加させます。親の喫煙は子供の健康に悪影響を与える行為であることを認識すべきでしょう。このような喫煙による健康被害を受けた子供は、急性や慢性の中耳疾患のリスクも高くなります。喫煙は本人ばかりでなく、大切な家族や周囲の親しい友人にも重大な健康被害を及ばすことが明らかです。いますぐに禁煙を考えましょう。

禁煙対策

禁煙をしたい、禁煙をしないといけないとは思っているのに、なぜ喫煙者は喫煙をやめられないのでしょうか。 禁煙できない人の意志が弱いからなのでしょうか。「タバコを吸わない人でも、肺がんになる人はいる。自分人生は自分で決める」などと、理屈をつけて禁煙をしなかったり、せっかく始めた禁煙をやめてしまう人もいます。しかし、本当に禁煙できないのは、その人の意志の弱さが原因なのではなく、ニコチン依存(身体的依存)と習慣(心理的依存)が影響しているということです。 ニコチン依存とは、血液中に一定のニコチン濃度がないと心や体が通常の状態に保てないことをいい、薬物依存の一種といえます。逆に考えれば、適切な方法でニコチン依存を断てれば、禁煙は成功するのです。適切な方法にはどのようなものがあるのでしょうか。喫煙本数や喫煙時間を徐々に減らしていく方法を何度となく試みて失敗を繰り返していると、やがて「自分は本当に意志が弱い人間なのではないか」と、自信を失いやすくなるといいます。  徐々に減らしていく方法の成功率が低いとしたら、いっそのこと一気に”完全禁煙”してしまうのはどうでしょうか。例えば身の回りにあるタバコやライターを人にあげるか捨ててしまうのです。しかし、この方法を実行し続けるには、専門医によるニコチン代替療法の助けや周りの人の理解が必要です。欧米では10年以上前から、ニコチン代替療法が禁煙指導の主流となっています。日本でもCMなどで目にするようになってきました。この療法は、ニコチンが含まれたガムやパッチを利用することで、血液中のニコチンを常に一定の低濃度に保ち、ニコチンへの渇望を抑制しようというものです。

自分自身で悩んだりうまくいかないときは、禁煙外来あるの専門医に相談するのも適切な手段のひとつです。

生活習慣病とは
生活習慣病は、数年前までは中高年がよくかかる病気として「成人病」と呼ばれていました。いろんな症状と疾患が含まれてますが、肥満、高脂血症、糖尿病、高血圧をはじめ、がん、脳卒中、肝臓病、骨粗しょう病などもはいります。

とくに、肥満、高脂血症、糖尿病、高血圧の4つの症状はサイレンとキラー(沈黙の殺人者)と呼ばれ、自覚症状が出にくいため放置されることが多く、動脈硬化や心疾患、脳卒中の原因にもなります。

日本人の死因トップ3は生活習慣病
今、日本人の一番大きな死因は圧倒的に「生活習慣病」です。平均寿命は延び続けているものの、がん、心臓病、脳卒中などの病気とつきあいながらの「長生 き」である場合も少なくないようです。日本人の全死亡者のうち約60%が3大生活習慣病で亡くなっています。年次推移では、がん、心臓病の死亡率が増え、 脳卒中、肺炎が減少しています。
生活習慣病の予防
生活習慣病の予防は、食事、運動、休養といったライフスタイルの改善から始まります。病気を発見してから治すのではなく、日頃から自覚をもって、生活を改 善していくことが重要です。不調を感じている部分はないか、体型や体重、血圧などに大きな変化はないか、食生活で不足している栄養素はないかといったこと を把握し、問題があれば、生活を改善していく。血糖値やコレステロール値など、自分でチェックできないものについては、定期的に検診を受けること。さらに 家庭の病歴について把握していくのも必要です。家族から受け継いだ危険因子に悪い生活習慣病が加わると、発病の可能性が高まるからです。
3大生活習慣病の危険因子
生活習慣病の多くの危険因子となっているものに内臓脂肪とコレステロールがあります。これらの増加を抑えることが生活習慣病の根本的な予防になります。例 えば、食後の血糖値が高い場合は、内臓脂肪を取ることで血糖値を下げ、糖尿病への進行を防ぐことができます。内臓脂肪が減れば血圧も下がり、高脂血症も改 善されます。また、コレステロール値が高い場合には、動脈硬化になりやすく、さらに狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などへとつながる危険があります。また、喫煙 は肺ガン、肺気腫など、多くの病気の原因となるので控えましょう。

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